2026/03/28 13:13
【この記事でわかること】
・初鰹と戻り鰹の違い(味・脂・旬)
・鰹に含まれる栄養素とその働き
・魚屋が教える新鮮な鰹の選び方
はじめに:「鰹」という魚、実はけっこう奥が深い
鰹といえば「かつおのたたき」「鰹節」が真っ先に浮かぶ方が多いと思います。
でも「初鰹と戻り鰹って何が違うの?」「鰹の栄養って何?」と聞かれると、意外とわからない方も多いのでは。福岡・宗像で長年魚を扱ってきた魚住商店が、鰹の魅力をたっぷりお伝えします。
鰹の豆知識 その① 初鰹と戻り鰹は「同じ魚」なのに全然違う
鰹は一年に二度、日本の沿岸を回遊します。
初鰹(春・3〜5月):黒潮に乗って北上する若い鰹。脂が少なくさっぱりした味わいで、赤身のすっきりした旨みが特徴。江戸時代から「初物を食べると長生きする」と縁起物とされてきました。
戻り鰹(秋・9〜11月):夏の間に北の海でたっぷりエサを食べ、南下してくる鰹。脂がしっかりのっており「トロ鰹」とも呼ばれます。まぐろのトロに匹敵するほどの脂のりで、濃厚な味わいです。
魚屋から一言:「鰹は薄い」というイメージをお持ちの方は、初鰹しか食べたことがないかもしれません。脂ののった戻り鰹は、まるで別の魚のようなこってりした旨みがあります。ぜひ食べ比べてみてください。
鰹の豆知識 その② 鰹の栄養は「青魚の優等生」
DHA・EPA — 血液の健康維持をサポート
鰹はDHA・EPAを豊富に含む青魚の代表格です。どちらも体内では作りにくい必須脂肪酸で、食事から意識して摂りたい成分として広く知られています。
タウリン — 肝臓の健康維持をサポート
タウリンも鰹に多く含まれる成分のひとつ。肝臓の健康維持をサポートするとされており、体の調子を整えたい方に注目されています。
良質なたんぱく質 — 高たんぱく・低脂質
鰹は高たんぱく・低脂質な食材の代表格でもあります(初鰹の場合)。たんぱく質は体の各組織の材料となる栄養素で、毎日の食事でしっかり摂りたい成分です。
ビタミンB12・ナイアシン — 体の調子を整えるサポートに
ビタミンB12やナイアシンなどビタミンB群も豊富。体の調子を整えるのに役立つとされており、毎日の食事で意識して摂りたい成分です。
鉄分 — 毎日の食事で補いたいミネラル
赤身魚らしく鉄分も含まれています。食事からバランスよく摂りたいミネラルのひとつとして知られています。
魚屋から一言:初鰹は低脂質でたんぱく質が豊富、戻り鰹は脂質(DHA・EPA)が豊富という違いがあります。栄養の面でも「春と秋で別物」なんです。
鰹の豆知識 その③ 新鮮な鰹の選び方
丸のままの場合
目が澄んでいて黒く、エラが鮮やかな赤色のものを選びましょう。体表に光沢があり、腹がふっくらしているものが脂ののっているサインです。
柵・切り身の場合
断面が鮮やかな赤色でツヤがあるものを選びましょう。灰色っぽくなっていたり、ドリップ(水分)が出ているものは鮮度が落ちているサインです。または魚屋さんにオススメをご確認ください。
魚屋から一言:鰹は鮮度の落ちが早い魚です。
鰹の豆知識 その④ 鰹のおいしい食べ方
鰹の代表的な食べ方はやはり「かつおのたたき」。表面を炙って香ばしさを出し、にんにく・生姜・ポン酢でいただくのが定番です。
刺身はもちろん、漬け丼・竜田揚げ・しょうが煮なども人気。特に漬け丼は初鰹のさっぱりした赤身によく合い、簡単においしく食べられておすすめです。
魚屋から一言:鰹のたたきは高知が有名ですが、福岡でも鮮度のいい鰹が手に入る時期は絶品です。藁焼きでなく魚屋では炙りが多いですが、香ばしさは十分出ます。
まとめ
初鰹はさっぱり・高たんぱく、戻り鰹は脂たっぷり・濃厚と、同じ鰹でも季節によってまったく違う味わいが楽しめます。DHA・EPA・タウリン・鉄分など栄養面でも優秀な青魚です。
今の時期(春)はちょうど初鰹の季節。魚屋さん、スーパーや鮮魚コーナーで見かけたら、ぜひ手に取ってみてください。